こんにちは~、アーティストchiguです。
手織り、手紡ぎ、刺繍を手掛けております。
の割に、記事は続けて弦楽器の保管の話題なんだけど・・・。
せっかくの生の体験談なので記録しておこう。
いずれどなたかのお役に立つと良いのですが。
さて、昨日は大きな湿度の変化が楽器に悪影響する、という観点から
アコギの保管はハードケースが良い、という記事を書いた。
ここでハードケース購入を検討している方は、
「セミハードケースはどうなんだろう」と一度は考えるのではないでしょうか。
ソフトケースより保護機能が高く、ハードケースより軽くて取り回しが良い、
セミハードケース。
いっそこれで湿度管理も出来ちゃったら、それに越したことは無いよね。
う~ん、結論から申し上げますと、
セミハードケースで湿度管理をするのはなかなか困難と言いますか
日々かなり気を使えば出来なくもない、といったところ。
これは私の、ウクレレ保管のためにいろいろ試行錯誤した結果。
ちなみにウクレレはボディがハワイアンコア単板、
ちょっと大きいサイズ。(コンサートとテナーの間のサイズ)。
どの程度ギターの参考になるかは分からない。
長い目で見ればウクレレもハードケースにしておくと良かったなと思っている。
ギターと違ってウクレレがハードケースでも、持ち歩きがすごく大変てこともないもんね。
そもそも小さいし軽いから。
こちらが我が家のセミハードケース。
使いやすい。軽いし、クッションがしっかりしていて持ち運びも安心。
楽器の出し入れも簡単だから、日々ここにしまっておいてもストレスは無い。
ただ、気密性はそう高くないようで、この中の湿度は室内の変動に伴ってけっこう上下する。
たぶんただ楽器だけ入れておいたら、ほとんど室内と同じだと思う。
今の季節なら70%とか行く日もあるんじゃないかな。
私はここにウクレレ用の薄い調湿剤を入れていたけれど
それでも梅雨からケース内も湿度がどんどん上がるので次には楽器用の除湿剤を追加した。
調湿剤と言うのは、湿度が高ければ吸湿し、低ければ放湿してくれるという機能がある。
で、楽器用の除湿剤と言うのは、除湿に特化しているけれど、吸湿し過ぎず乾燥まで行ってしまうことのないように出来ている。
セミハードケース内では、調湿剤はあまり湿度を下げることはできず、
楽器用の除湿剤追加後でも60%を超える日が出てきた。
つまり、セミハードケース内でこういう楽器用の調湿グッズの効果はあまり期待できないってことだ。
まったく効果が無いわけじゃない。でも、除湿効果で言ったら室内からマイナス5%くらいだ。
室内に人がいてエアコンが効いていれば良いけれど
日中不在がちで空調は止めていたりしたら外気の影響をしっかり受ける。
我が家では常に60%くらいのケース内湿度のなかで、ウクレレの音がこもるようになってしまった。
で、私は現在、思い切って楽器用では無くタンスのひき出し用の小さな除湿剤とウクレレ用の調湿剤を入れてバランスをとっている。
調湿剤も入れているのは、万一、除湿剤で乾燥し過ぎた場合に、調湿剤が放湿してくれるように。
実際には彼らがどうお互いに機能しているのか不明ではあるけれど
変動はあるもののとにかく60%を越えたりはしなくなった。
室内がエアコン作動や天気で50%~70%で変動するなか、
だいたいケース内は46~56%あたりで推移していると思う。
ただし、同じケース内でも小さな湿度計が除湿剤の近くにあれば数値は低くなるし
除湿剤から離れれば高めになる。
だから全体としてどうなっているかはまた別の話だ。
まあ、そこまではいいかな~、といったところ。
更に、使い捨ての除湿剤はどんどんゼリー状になっていくので
日々様子を見て取り替えるタイミングを見る必要がある。
さらに更にはそもそも楽器用ではないわけだから、塗装やら何やらに影響していないかも観察している。
そういった手間はあるにしても、
とにかく一時は音がこもっていたウクレレは、再び透明感のある音を取り戻した。
購入するときにがつんと恋した音だ。
そして毎日弾いている分にはチューニングも殆ど狂わない(これは楽器そのもののすごさもあるけどね)。
とにかく環境がある程度保たれていれば、楽器は弾きやすく、とても心地よい音を出してくれる。
おそらく夏が過ぎたあたりから、今度は低湿度に対処していくことになると思う。
それについてもまた成果があったら報告するね。
そんなこんなで、ギターのハードケース内のがっつり安定した様子を見ていると
ウクレレもハードケースにすれば良かったな・・・とちょいよぎるわけ。
ウクレレの方が構造上も素材上もよりデリケートなわけだし。
でもまあ、今のところなんとか対処出来ているからヨシとしよう。
毎日弾くときに湿度を見たり、音を感じたり、私はそういうことが好きな方だ。
お気に入りにちょっと手厚く関わって仲良くなっていくことが。
世の中にはもっとざっくり大らかに楽器と付き合ってそれで別にトラブルも無いよ、
という方もたくさんいる筈だ。
だから、やっぱり自分にも楽器にも合っていると思う方法は自分で探っていくのが良いよね。
人生、なにごともそうだけど。
私はこういうたちだから、ものをたくさん持てないことを自覚している。
これでウクレレを集め出したりしてしまったら
それぞれの面倒を見きれないことにドキドキしてしまってやり切れないと思う。
服がたくさんあると、気が付くと存在すら忘れていてタンスの奥に眠っている子がいることにドキドキしたりするのと同じように(だから今はあまりたくさん持っていない)。
ちなみに、実家にチワワのおちびを連れて行ったときに、姉宅のチワワのうめちゃんもいて
二頭でがんがん甘えてくるとアワワ・・・となってしまったりする。
・・・って考えると、修行が足りない上に面倒なのは私の性格か!という気がしないでもないな。
まあ、自分は自分なので、面倒でもそれこそ手厚く関わってやっていくしかないんだけどね。