こんにちは~、アーティストchiguです。
手織りであたたかなストールを制作・販売しております。
昨日、『ビッグ・リトル・ファーム』をいう映画を観た。
↑リンクでオフィシャルサイトに繋がります。動物たちが可愛いよ。
実を言うとタイトルすらまったく知らない映画で予備知識ゼロだった。
Amazonでおススメされて、なんだかおもしろそう、ということで観た。
結果、私からもたくさんの人におすすめしたい素晴らしい映画だった。
もともと質の良い食物を作る農場を持つことをフワッと夢見ていた夫婦(モリーとジョン)が
殺処分されようとするワンコと出会い、一生一緒に暮らすよ、と約束したことを機に
本格的に現実的にその夢を叶えていく、というドキュメンタリー。
夫ジョンはもともと野生生物番組の撮影や制作をする仕事をしていて、
農場を作り上げる過程もずっと撮影していた。
あるタイミングでこれは映画にしようと考えるようになった、とのこと。
だから、当事者であるジョンの撮影した映像がとても美しい。
どの動物も虫も植物も、それらが一体となった景色も。
ひとつひとつ目に入るものの美しさを記録しておこうという気持ちが伝わってくる。
それだけで素敵な映画なのだけれど、内容はもっと深く示唆に富んでいる。
広大な土地で自然の循環に任せた農法にチャレンジする、
その過程は夢のようで、一方で困難の連続。
心身ともにタフで、強い信念を持ち、かつ柔軟な考えの持ち主でないとちょっともたないと思う。
この夫婦は師の教えを得ながら、その後は自分たちで考え、学びながら
同じ理想を抱く仲間と力を合わせて
問題を解決する・・・と言うよりは、自然の力を得ながら問題を「乗りこなして」いく。
自然のサイクルが問題を問題では無くしていくことをひとつひとつ学ぶ。
本来の自然のなかではひとつたりとも不要なもの、邪魔なものなんてなくて
微生物から植物から動物から、すべてがリンクしてうまく回っていくものなのだということ。
自分はそれを知っているようで、実はありありとは分かっていなかったけれど
この農場が出来ていく過程は、その循環と言うものを、ああ、そういうことなのか、と実感を伴ったかたちで見せてくれた。
同時に私たち人間ていったい何なのだろう、とも思うし
もともとの自然の循環というものが殆ど損なわれたところで暮らしながら
安易に「オーガニックが良い」と口にする矛盾についても考えさせられる。
因みにこの映画を観ているあいだは、逆に「オーガニック」ということは意識しない。
そもそもこの映画はそういう部分(特定の農法が良いとか良くないとか)で押しつけがましいことがまったく無くて
あくまでも彼らが体験のなかで得たメッセージを伝えることしかしない。
この農場での奮闘と自然の生き物たちとを見ていると
誰かが定義し、その後は商業世界のなかで意味というよりイメージになりつつさえある
いわゆる「オーガニック」という言葉のことは思い浮かばなかった。
そう言えばこの農場でできた作物こそが「オーガニック」な筈なんだけど。
このドキュメンタリーのなかでは、なんというか、そういう言葉云々は問題じゃないのだ。
ジョンとモリーは自分たちの夢だったからこそ、この農場を創りあげられた。
誰かが誰かに「オーガニックって良いから、やった方が良いよ」と囁いても実現することではない。
あるいは「私たち消費者は有機のものを食べたいから誰かやってください、買いますから」
とだけ言っても。
何事もそうだけれど
その世界に愛情と信念を持ち、自らの力を使って動き、そのなかでより学びを深めていく、
それこそその循環を繰り返していかないと、ものごとって動かないものだ。
それを前提としても
この映画が見せてくれた自然の中に見出せる可能性というものに
より多くの人が気づき、信じられる。
それだけでもぜんぜん世界は違ってくるんじゃないかな。
と言うか、そもそもごく自然にそこにあり続けてきた真理、
長い歴史を持つ多くの思想のなかで語られてきたことを
とても分かりやすく映像で見せてくれたのが、『ビッグ・リトル・ファーム』ってことかも知れない。
オフィシャルサイトには、チェスター夫妻のインタビューが載っている。
これを読むだけでもすごく面白いしいろいろ考えさせられるので、
お時間あったらぜひどうぞ。
本編も、もう一度おススメしたいくらいのおススメです、
ご興味があったら、ぜひ。
『問題を解決する・・・と言うよりは、自然の力を得ながら問題を「乗りこなして」いく。』
『自然のサイクルが問題を問題では無くしていくことをひとつひとつ学ぶ。』
Chiguさんの言葉もすごく心に響きました。
オーガニックって外側の人が使うもので、オーガニックを作る当事者の人たちほどその言葉は使わないって、僕もぼんやり思ってました。
映画、観てみます!!
こんにちは、いつもありがとうございます(励みになります!)
乗りこなして、というのは映画の中でも使われる言葉で、体験している人が使うとすごく説得力のある言葉です。そして、あらゆることに通ずることなのではないかと感じました。
オーガニックとか、サステナブルとか、そう言う言葉を使う時も聞くときも読むときも、気をつけないとなーと思ってます。本質を忘れないようにしないとなー、と。
映画、本当におすすめです。垣間見せて頂いているゆうたさんのライフスタイルから想像するに、すごくお好きな世界だと思います!