こんにちは~、今日は東京ステーションギャラリーでメスキータを見てきたchiguです。
メスキータを知ったのは2016年のエッシャー展。
エッシャーの初期の作品にはすごく陰影のはっきりした動物の版画があって、有名なだまし絵にたどり着く前はずいぶん作風が違ったんだなあと思っていたら、それは当時の師匠であったメスキータの影響が大きかったようだった。
そしてそこにはメスキータの作品が確か2,3点ほど展示されていた。
私はそのメスキータの作品にどかんと心を掴まれて、以来、忘れられなかった。
版画ってこんなにカッコイイものなのか、と。
この人の作品がすごく好きだと思いながらも、自分のなかでは、「多分あまり有名なアーティストでは無かったのかも知れないから、もう作品を直接見ることはないかもな・・・」と勝手に考えていた。
だからメスキータの企画が開催されることを知ってとてもびっくりしたし嬉しかった。
行くのが遅くなっちゃったけど、やっと見たよ~!
やっぱり良かった!
木版画は力強くてとにかくスタイリッシュ。
そのままレコードジャケットにしたらジャケ買いセールス一位になれそう。
特に動物のシリーズはユーモラスでもあっていくら見ても見飽きない。
彼の作品にはパステル画なんかもあるんだけれど、使う画材によってびっくりするくらい画風と言うか、雰囲気が変わる。
はじめに心を掴まれた印象そのまま、やっぱり木版画で見られる「らしさ」のエネルギーはすごい。
いちばん好きな作品は『メメント・モリ』。
メスキータ自身が髑髏と向き合っている作品。
残念ながら絵葉書などのグッズにはなっていなかったので、そのまま心にとどめておこう。
ちなみに動物の版画の絵葉書を買って帰って来て、リビングに飾った。
私のなかに「行きたいコンサートと展覧会は迷わず行け」というポリシーのようなものがある。
その時に聞きたい、見たいと思う音や作品は刻一刻と変わっていくし、ミュージシャンはいつ解散したり引退するか分からない。
ある企画展の作品はまた見られるところに来るかどうか分からない。
だから、行きたかったらすぐチケットを取ったり見に行ったりした方がいい。
本当は人生のあらゆることが、そうなんだけど。
やりたいと思ったらすぐやった方がいい。
そうしたいと思う私はその瞬間にしかいないかも知れないから。
なんでもかんでもそうするのは難しい時もあるけれど、コンサートと展覧会というのは、適度な敷居の高さで実現できることの代表、みたいなもんなのだ。
そんなわけで、今回も行ってきて良かったな。
行く手間や時間や経費なんかに換算できないようなものを抱えて帰って来られるのだ。