こんにちは~、今日は織物教室に行ってきたchiguです。
教室の皆さんと、そして犬や猫たちとたのしく過ごして帰って来た。
自分の家で大型犬と暮らすことはできないから、教室に大きな犬がいるっていうのはすごく嬉しい。
ふさふさした尻尾や大きな茶色い鼻、こちらを上目づかいで見上げる表情、どれもいいなあ。
さて、少し前に「大事なものをしまいこんでいる引き出し」を片づけた。
その引き出しを空けて別のものを入れたかったから。
大事なものは大事なものらしく、再びそれぞれの場所を見つけた。
片づけていたとき、「しまいこんでいた大事なものの代表」が出てきた。
牛の懐中時計。
思い返してみると、初めて何かの職業に激しく憧れたのは「スイスの時計職人」だった。
もちろん、ほかにもなってみたい職業はたくさんあったよ。
デザイナー、歌うたい、絵描き、作家、脚本家、などなど。
でもすごく現実的に「私もこうなりたい!」と火のつくような情熱をもって感じたのは、『別冊 太陽』の時計特集に載っていた、美しい懐中時計を生み出すスイスの時計職人だった。
高校生の頃かな~。
スイスに行けばいいのかな?でも行けるわけないしな、なんて考えてさ。
紙面にはいかにも時計職人らしい、髭のじいちゃんが小さな歯車を削ったりしている写真が載っていたと記憶している。
そしてぱかっと蓋が開いて小鳥がさえずる美しいブルーの箱の時計とか、宇宙を溶かし込んだような装飾の懐中時計なんかがたくさん載っていた。
まあ高校生の気まぐれで情熱的な憧れだったから、割とすぐに「無理だな~」としゅるしゅると消えて行ったけれど、美しいものを自分の手で作りたいっていう思いはこの頃からあったんだと思う。
で、職人はともかく、美しい時計への憧れっていうのは消えなかった。
それで入手したのが、牛の懐中時計。
ぱかっと開けると中はびっくりするくらい華やかで同時にとてもかわいらしい。
表の銀色から、カラフルな花の絵へ。このギャップが素敵なのだ。
ネジを回して動かすとチキチキ、とけっこう大きな音がする。
思い出の品と言えばそう言えるかも知れない。
同時に現在進行形でものすごく好きなアイテムでもある。
持ち歩いて使うような時計ではないけれど、見えるところに置いておいて手に取ってぱかっと開けて眺めるだけで楽しい。
いろんな意味で、しまいこんでいてはだめだったな。
ちゃんと見えるところにいてもらおう。
私の憧れが凝縮した時計。
方向性は違ったものの、自分の手で何かを作り出していたいと強く感じたことを、今、こうして実現出来ているのは本当にありがたいなと思う。