北極の疲れるマッツ鑑賞、我が家ではぬくぬくおチビ

こんにちは~、アーティストchiguです。


涼しくなってしかも晴れの日が続いて、それだけで機嫌が良くなってしまう。

まったり、もふ~っとウールを紡いだりなんかして、秋だねえ。

いや、夏でも春でもウール紡いでたような気もするけど。


ずっと気になっていたのに観ていなかった映画をレンタルしてやっと観た。

マッツ・ミケルセン主演というかほぼひとりキャスト、『残された者 ー北の極地ー』。

2018年公開時に来日したマッツ・ミケルセンのインタビューをたまたま見て、へえ、興味あるな観たいなと思いつつ、でも北極で遭難か…疲れそう…となかなか実行せず。

なにも自分が遭難するわけじゃないんだからさっさと観ればよいものを、

ちょっとひきのばしてたんだよな。


ちなみに原題はずばり『Arctic』(北極の、とか、極寒の、とか)。

原題のシンプルさが物語るとおり、作品も大変にシンプル。

ほとんどひとりキャスト、と言うのは、もうひとり女性が登場するけれどずーっと昏睡状態だから。

マッツ演じる主人公オヴァガードは登場してから会話らしい会話をしないから、名前すら分からない。

遭難のいきさつも詳しくは語られない(想像させる材料はあるものの)。

のっけからもう主人公は単独遭難ライフに馴染みつつあって、割と淡々と過ごしているのだ。

これが救助ヘリの墜落を機に、淡々じゃなくなっていくわけだけれど。


当初警戒したとおり、北極サバイバルはDVDで観てたって疲れる。

作品も大変にシンプル、と書いたのはキャストやセリフの数の話だけではない。

なんというか、サバイバルものと聞いて想像するような、四六時中わーわーきゃーきゃーパニックになったり走り回ったり、イケメンヒーローがあっちこっち飛び移ってついでに悪い奴をひっぱたいたり、

そういうのが一切なく、

ただただ生き延びるために必要と思われることを、最大限に知恵を絞ってこなしていく、

とっても地道な世界なのだ。

この地道をシンプルに描いていく、という手法というのが

手に汗握るアクション入りのサバイバルものよりも

正直、ずーっと、・・・疲れる。

軟弱な私は思わず二日に分けて観てしまった(もう寝る時間だった、っていうのもあるけど)。


なかなか明るい気分にはなりにくい映画です、ええ。

でもさ、観ていると

主人公のオヴァガードの、妙に楽観的であきらめない、というか、目の前のやるべきことを着々とこなしていく、その姿に惹きつけられる。

彼が芯の強い人なのか、生死を分ける極限では人とはそういうものなのか、それは分からない。

オヴァガードは弱音を吐かず、イライラもせず、かと言って何かと「よしきた!」とガッツポーズするわけでもなく

まるで一人暮らしのアパートで日々必要な家事をこなすかのように遭難ライフをこなしていく。

で、ほぼ昏睡状態の女性をかいがいしく介抱する。

マッツ・ミケルセンはスーツでばっちりキメたかっちょいい悪役のイメージが強い俳優だけれど

割とこまごまとした動作が演技を支える人で、

特に「かいがいしい」ことをするのがとても似合う。※え~と、個人の感想です。

この映画でもそれをばっちり堪能できる。

お世話する対象がいるということ。

ひとりより、ふたり。それもこの作品の大きなツボ。


こんな映画撮るって、ほかはどんな映画撮ってる監督なのかなと思って調べたら、

長編映画はこれが初だったんだね。

ますますどんな人だよ、と思ってしまったが。

これからどんな作品作っていく人なのか気になる。次回にも期待!

でも、この映画は2回は観ない!


我が家では極寒サバイバルとは対極と言っても良い光景が。

ベランダからとりこんだばかりのあったかい掛け布団にかまくらを作ってぬくぬくする白チワワのおチビ。



まったく、見てるだけでぬくぬくした気分になっちゃうよな。

北極に疲れたら、お口直しにぴったりの光景。

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