梅の香り、Twitterの件

こんにちは~、アーティストchiguです。

手織り、手紡ぎ、オートクチュール刺繍を手掛けております。


つい先日まで、部屋でアロマディフューザーを使うのをやめていた。

家じゅう、梅の実のなんとも優しく甘い香りが漂っていて、それを楽しんでいたからだ。

熟してきた梅の実の香りというのはとても独特だと思う。

甘いし芳醇なのにちょっとさっぱりしている。

果実と花の香りが程よく入り混じったような華やかさ。

ほんの一時期だけの貴重な楽しみだ。


そんなわけで今年も梅を漬けた、という話。

収穫できた分の殆どを梅干にすべく塩漬けにし、あとはシロップにするのに砂糖に漬けた。


毎年私の実家と、相方の実家と、それぞれの庭の木から実を頂いている。

収穫する、という前提でいると、花が咲いても収穫のことを考えてしまう。

風情が無いと言えば無いけれどなりものってそういうとこ、あるよね。

実がつき始めるとどのくらいなっているか、落ちてしまっていないか、観察してはどきどきして過ごす。

今年は数は少なかった。その分なのか、ひとつひとつはものすごく大きかった。

いちばん大きなものはゴルフボール大、で、梅の実とは違う、なにか別の果物のようだった。

相方の休日に収穫するから、木で熟したベストタイミングというわけにはいかない。

だいたい少し早めに、十分大きくなったな、っていうくらいで、木からもいで採る。

まだ青いから部屋に紙をしいて転がしておいて、黄色く熟するのを待つ。

その時の香りが本当に素敵なのだ。


香りをくんくん、と楽しむ一方で、熟し始めると気持ち的には追われるようで、緊張するというか気合が入る。

毎日転がっている中から程よく熟したものを拾い出しては洗い、干し、漬ける。

作業はたいした手間ではないけれど「ベストタイミングを逃すものか」という、妙に肩に力の入った、いや、欲に満ち満ちた状態が、追われる気持ちを生み出すのだろう。

漬け終わったら終わったで、毎日そわそわ見に行って、梅酢が無事に上がって来たかを観察してしまう。気になる。


実のところ我が家の梅干はおにぎりに使う相方の希望でやたら塩分が多く、20%だ。

(時間が経ってカドがとれるまでは悶絶するような味だと思う。パンチの効いたロッキンな梅干だと言っても過言ではない。)

20%、まず失敗する筈の無いパーセンテージだ。

だからそんなにそわそわしなくても良いんだけどね。

なんか、イベントって感じで、ちょっと盛り上がっているんだわな。


我が家では扱いやすい、という理由で、分量の実と塩を大きいジプロックに入れて漬けている。

何袋かに分散するから、万が一にでもカビなどが発生しても被害が広がらない。

まあ、それ以前にたくさん漬けられる瓶も用意していないっていうのが大きな理由だけどさ。


今年はさらに安全に浸かるよう、昨年の梅酢を実の消毒に使ってみた。

洗って干した実を、ボウルにあけた梅酢に泳がせてから塩漬けにした。

これまでは我が家の塩分20%の梅酢はそれこそパンチがありすぎて使い道が到底思いつかなかったけれど(これはちょっと舐めただけでも本当に悶絶する)、昨年「この梅酢どうしようかな」と考えたとき、漬ける前の実の消毒に使えば、新たに梅酢が上がる呼び水にもなるだろうし一石二鳥では、と思い立ったのだ。

予想通り塩と入れるだけよりも梅酢が上がるのが早かったから、より安心だった。

梅酢があがっちゃえば、後は本当に放っておくだけだもんね。

そういや味はどうなるんだろうな~。変わらないんじゃないかって気がするけど。

そんなこんなで、梅干もシロップも順調で、ソワソワ期間は終わった。

私は梅干ってそんなに好きではなくてたまに調味料に使う程度、あとは殆どを相方がおにぎりで使う。

それでも恒例になったこの作業がけっこう好きだ。

子どもの頃、ローラ・インガルス・ワイルダーの名作『小さな家』シリーズの、お父さんお母さんが季節ごとに保存食をせっせと作る描写が大好きだった(ドラマじゃなくて本の方ね)。

そういう影響ってあるのかな。

いや、人間ってそういう、「食料を収穫してしっかり保存した」っていう過程が好きなんだろうな、いろんな意味で。


え~と、長々と梅について書いた最後に、お知らせです。

Twitterはやめることにした。

アカウントは持ったものの、ブログの更新をお知らせする以外にまったく使っていない。

使わないから広がりもない。閲覧もほとんどしなかった。

どうも性に合わなかったみたい。

持ち物も使っていないものを持っているのが苦手なように、使っていないアカウントをネット上に持っているのも苦手だ。


やめる、というお知らせのためにアカウントはしばらく置いておくけれど、一定期間が過ぎたら削除するつもりでいます。

よろしくお願い致します。

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