先代ナナたんとおちびのナナたん③オチはちゃんとある

こんにちは~、アーティストchiguです。

昨日からアコースティックギターを妙に一所懸命練習していて、結果、指先がものすごく痛い・・・。そのいきさつは後日。


さて、書いておこうと思って書き始めた白チワワの先代ナナたんとおちびの不思議なお話、

本日は最終話。

前2話はこちら↓。


おちびのナナたんと暮らし始めて2年になろうという2019年の春ごろ。

もう先代を思って泣くことも無くなっていた。

思い出すのは悲しいことじゃなくなり、一緒に出掛けたことや可愛かったこと、おちびとはどんなところが違っていたか、そんなことをごく自然に話せるようになった。


そんなある日ですよ。

夜中にベッドでふっと目が覚めた。

その時に、本当に不意打ちで、先代ナナたんがいなくなってしまったことへの悲しみがどっとこみあげてきて、声を出さずに号泣した。

不思議なんだよね。その日そのタイミングでなんのきっかけも無くてさ。

目が覚めたらもう、そんなんで。

泣きながら戸惑うわけ、自分でも。なんだこりゃ、なんでこんなになってんだって分からなくて。

このときは怒りもあったね。「どうして私を置いて急にいなくなっちゃったのよ!!」っていう、怒り。

一方で、そのすごく激しい感情のなかで、いや、これってなんかおかしいよな、何が起こっているのやら・・・って不思議がる自分もいた。

で、わけわからず「よく分からんがいったんリビングに行ってみよう、なにか答えがあるかも知れん」って起き出して、リビングに向かった。

本当に夜中でさ、真っ暗。

リビングの電気をパチッとつけたら、おちびのナナたんが、自分のベッドの上で、スフィンクスみたいなかっこうで、まっすぐこちらを見ていた。

「お待ちしてましたよ」って感じで。


室内犬ってさ、夜になるとさ、ほんと、人がいようがいまいが、きっちり丸くなってぐっすり寝ちゃうんだよね。「本日は閉店しました」ってな感じでね。

だからふだん、夜中にのどが乾いて水を飲みにリビングに行って電気を点けたところで、丸くなったままでまったく反応しない。

それは先代もそうだったし、おちびもそう。


それが、この日はしゃきっとした格好で、「待ってましたよ」ってこっちを見てる。

尻尾を振るでもなく、耳を伏せて撫でられるのを待つでもなく、ただキラキラした目でこっちを見てるわけ。

やけに堂々とした雰囲気でさ。

こっちは涙でべかべかの顔で、あれ?どうした?ってきょとんとする。

でもさ、なんとなく分かるわけ。先代が今、来てるんだなって。どう見たっておちびなんだけど。

そばに座って「お前かい?」って声をかけて、そっと頭を撫でると、やっぱりまっすぐに目を合わせてくるのよ。

ただそれだけのすごく不思議な交流だった。

向こうは甘えてくるでもなくただこちらを見ていて、こちらも抱っこするでもなくそっと撫でているだけで。

そうしているうちに私の気持ちは落ち着いて行って、なんとなく、寝室に戻って、寝た。


それだけなんだけどさ、なんとも不思議でさ。


そのあと、一回だけ、おちびを膝に抱っこしているときに、こちらを見上げているおちびと目があって「あれ?」ってなったことがある。

微かに、「あれ?来てますか?」って。

まあ、その時も、それだけ。


何度か書いてきたとおり、先代ナナたんとおちびはキャラクターが全く違う。

犬ってこんなにも個性がいろいろなんだなって驚かされて、それが愛おしい。


ただね、先代とおちびには、妙な共通点がひとつあるのだ。

・・・トイレからお尻だけ突き出して、うんてぃをトイレの外にするんだよね・・・98%くらいの確率で。

先代ね、他の犬と同じように、まずはトイレの上でくるくる回ってさ、

で、その後、トコトコトコ・・・って小刻みに下がって行って、トイレの縁ギリギリに後ろ足をかけて、で、ウンティをトイレの外にぽとん、ぽとん、としたわけ。

足は4本とも、トイレシートにちゃんとのっているのよ。だから「違うでしょ!」って言うわけにもいかず・・・まあ、ずっとそのままだったね。

稀にちゃんとシートの上にすることもあったけどね。


で、おちびもその習性は何故かまったく同じ。

トコトコトコ・・・って下がって行って、トイレの外にぽとん。


「え、そんなのだけ受け継いだの?」って思ったね。

他にいろいろ受け継いだら可愛いところとか、ウケるところとか、たくさんあったのに。

よりによってそれを・・・。


まあ、そんなもんですよ。

もっと劇的だったりメルヘンだったりのエピソードがつくとお話として盛り上がるけど、

オチはトイレの習性の話。

まあ、そんなもんだ。

私の人生観のいくつかの大きな部分は、なぜか小さなチワワたちに多大な影響を受け、変化した。

以前の私は不思議なことを信じるなんて馬鹿みたい、くらいに思ってた。

いや違うな、そんなことを信じていて馬鹿じゃないの、と思われるのがこわい、と思ってたね。

だから、それは科学的にこう説明がつく・・・みたいなのが自分を利口にしておいてくれると思っていた。

でも今は、世の中いろいろあるわな、と、その視点はニュートラルだ。

先代とおちびが2頭かけて、私に教えてくれたこと。

そのまま受け入れたって良いじゃないですか、説明なんかナシでって。


そして何よりも、未熟だった私に、底なしに、あるいは天井知らずに、愛することを教えてくれた。

そうしても大丈夫なんだってことを。


というわけで、この話は終わり。

おちびがトイレの外にぽとん、とウンティをするたびに、「よりによってなぜそれを受け継いだんだ・・・」って思っていて、いずれこの自由帳に書こうと思ってた。

ふう、このあとはギターでも弾くか。


↓先代。可愛い振る舞いが得意で、その「可愛い攻撃」によって我々をいとも簡単に動かせた。


↓おちび。あたし、見張ってますから、あたし、自分でやりますから感がスゴい。

あのね、ウンティのことだけどね、トイレの中にしてくれも、良いんですよ。

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